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日本大学の学生が屋上で40kgを採蜜、水道橋の都市養蜂が示す大学と地域の新しい関係

日本大学の学生が屋上で40kgを採蜜、水道橋の都市養蜂が示す大学と地域の新しい関係のイメージ

ニュースの概要

日本大学経済学部の学生が取り組む「水道蜂プロジェクト」が、水道橋キャンパスの屋上で都市養蜂を続けている。きっかけは、都市環境の変化とミツバチの減少への関心だった。2025年4月に経済学部3号館の屋上へ巣箱を置き、学生は週2回、巣の中を点検する内検を欠かさず行ってきた。その成果として、2026年6月と7月に初めて採蜜し、合計で約40kgの蜂蜜を収穫している。始めた当初は数人だった参加者は、いまでは約30人にまで増えた。今後は養蜂の技術をさらに磨きながら、収穫した蜂蜜の販売にも挑戦する方針だという。

引用元: 日本大学の学生が水道橋の屋上養蜂で約40kgを採蜜、販売にも挑戦へ(高校生新聞)

分析・見解

初収穫40kgは、屋上の巣箱として十分な成果か

巣箱の数は公表されていないため、1群あたりの収量は断定できない。それでも、設置から約1年2か月で40kgに届いたことは、初心者の集団として堅実な数字といえる。国内で流通する蜂蜜は輸入に大きく頼っており、国産の自給率は数%台とされる。その中で、都市のビルの屋上が小さいながら産地になりうることを、この事例は示した。

週2回の内検が、採蜜より大きな学びを生む

内検とは、巣箱を開けて女王蜂の様子や蜜の貯まり具合、病気の兆候を調べる作業である。週2回という頻度は、趣味の養蜂より手厚い。毎回、天候や花の咲く時期と巣の状態を結びつけて記録するため、観察力とデータの扱い方が自然に身につく。

経済学部の学生が取り組む点も面白い。蜂の群れは、役割分担と資源配分で動く小さな経済圏だからだ。花の蜜という限られた資源を、どう集め、どう蓄え、どう冬を越すか。教室で学ぶ理論が、目の前の巣箱で確かめられる。

数人から30人へ、増えた理由は蜂蜜の甘さだけではない

数人の活動が約30人になった背景には、参加の入口の広さがあると考える。屋上は通学の途中で立ち寄れ、作業は短時間で区切れる。さらに、採蜜という分かりやすい山場がある。成果が目に見える活動は、仲間を呼びやすい。

一方で、人数が増えると、刺される事故や当番の偏りといった課題も増える。作業手順を文書にして引き継ぐ仕組みが、活動が続くかどうかを左右する。

銀座の先例と比べて見える、大学ならではの強み

都市養蜂といえば、2006年に始まった銀座ミツバチプロジェクトが広く知られる。ビルの屋上で採れた蜜を地域の店が菓子や飲料に使い、街の話題をつくった。大学の場合、学生が毎年入れ替わるため、知識が途切れやすい弱点がある。

反面、研究室や他学部と組みやすい利点もある。花の種類や蜜の成分を調べる共同研究にも発展させられるだろう。弱点と強みが表裏一体であることを、運営側は意識しておきたい。

ビジネスへの影響

少量の蜂蜜を売るなら、まず手続きと表示を固める

約40kgは、100gの瓶にして400個ほどになる計算だ。大量ではないので、数量限定の記念品として売るのが現実的である。販売前に確認したいのは三つ。養蜂の飼育に関する届出、瓶詰めして売るために必要な手続き(保健所への事前相談)、そして原材料や内容量、採蜜日などの表示だ。「1歳未満の乳児には与えない」という注意書きも添えたい。大学として売る場合は、学内の規程や保険の確認も欠かせない。

値付けは原価ではなく、物語の価値で決める

屋上で学生が育てた、という話は、一般的な蜂蜜にはない強みである。ただし品質が安定しないと、その物語は長続きしない。収穫時期ごとに味や色が違うことを、むしろ商品の特徴として見せるとよい。6月と7月の蜜を別々に瓶詰めして飲み比べセットにすれば、少量でも単価を保てる。

企業が組む場合に、先に決めておく三つの約束

企業が大学と組むなら、売上の使い道、品質の責任者、活動が途切れたときの対応を先に文書にしておく。菓子店や飲料メーカーが原料として使う場合は、継続して供給できる量かどうかが焦点になる。年間数十kgでは、定番商品の原料には足りない。限定商品や社内ギフトのように、量が少ないことが価値になる使い方が向く。屋上緑化や地域の花の調査と組み合わせれば、環境への取り組みとしても説明しやすくなる。

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